カテゴリー別アーカイブ: パピエstory

story29.福壽堂秀信あんこイベント盛況に開催

一昨日2月27日、和菓子の老舗、福壽堂秀信さんの新商品「Ann’s Plus」を使ったフードメニューイベントをパピエで開催しました。「餡(あんこ)」の新しい楽しみ方を提案された様々なお話や試食会など、非常に楽しい1日となりました。新商品のパッケージの絵は妻が描いていて、商品を通じて妻の絵が多くの家の食卓に並ぶこと、非常に嬉しく思います。また、このイベントで餡が美味しかったことと同じくらい印象的だったことは、ひな祭りにちなんでひな人形が飾られたことです。イベントでは、社長さんから節供にちなんだ食べ物や植物などのお話もいただきましたが、このように季節の節目の日に、その日らしい飾りつけをして、その日にちなんだ食べ物を食す、こういったことを行うと、身が清まるとともに、本当に心が温まります。 ひな人形 我が家でも、私が子供の頃は、節目の日には、その日にちなんだ食べ物を手作りしていました。例えば、1月1日のお正月に向けては、お餅つき。昔は蒸籠でもち米を蒸して、臼と杵で餅をついて、家の中で丸めて餅箱に入れるということを家族総出でやっていました。今なお臼と杵はありますが、なかなか家でつくことはなくなりました。3月3日はひな祭りで、5月5日は子供の日。菱餅や柏餅などはお店で購入しましたが、ひな人形を家に飾り付けたり、こいのぼりを庭に掲げたりしていたことは鮮明に記憶しています。7月7日の七夕の日も、家の竹やぶから笹を切り出して、短冊など飾りつけをしたものです。節供でない日でも、稲荷祭りの日にはいなり寿司を作ったり、お祝い事の日にはバラ寿司を作ったり、十五夜の日は月見まんじゅうを作ったり。また、常に漬物や梅干しを家で作り置きしたり、いろんな食べ物を丹念に手作りしていたものです。

昨今、保存が効き、簡単に調理ができる様々な食料品を買うことができるようになっていて、自家製の食べ物を手作りする習慣が徐々に減ってきています。四季や節目を感じられる、手作りの食べ物やお花、飾りつけなど、ひと手間をかけた丁寧な暮らし方は本当に良いものだと思います。一昨日のあんこイベントで、改めてそのような気持ちになりました。

 Katsuji

story28.冬の寒さが身に染みる我が家の暖の取り方

ここ最近、建築や設計関係の方が家に来られ、中を案内するケースが多くなっていますが、ほとんどの方が「初めて見た」と驚かれるスポットは配電盤がある電気室です。母屋を立てた祖父は、当時、水力発電用ダムの設計技師として電力会社に勤めていたそうで、その影響もあってか、配電盤設備の重厚さはなかなかのものに見えます。今でいうブレイカーの役割を果たす機器ですが、竣工当時の約100年前にそれほどの電力を使う用途があったのかはよく分かりません。もしかしたら、当時、聴竹居にあるような大量の電力を使う冷蔵庫やストーブがあったのかもしれませんが、私が生まれた50年前頃については、電気の使い道と言えば、主に照明で、あとはテレビや洗濯機、冷蔵庫など限られた家電製品程度だったように思います。冷暖房機器については今のようにエアコンはなく、夏の冷房は専ら扇風機、冬の暖房は石油ストーブやこたつなどが主だったように記憶しています。

配電盤

我が家は当時新しい考え方だった環境共生住宅であったと聞いておりますが、主に夏の暑さをどう凌ぐかということに配慮された設計思想が多いです。逆に冬の寒さ対策はあまり施されておらず、特に当時応接室だった部屋は、暖房が効きにくい高い天井に、底冷えのする板間の部屋、さらに、格子のガラス窓からすきま風が入り、網代の天井から冷たい風が抜けるといった、家の中でも家の外にいるような冬の寒さが身に染みる造りの家になっていると思います。特別に暖房機器が整っていたという訳ではなく、子供の頃は、比較的気密性の高い奥の畳間に、石油ストーブとこたつをベースに家族みんなで過ごす時間を長くすることで、冬の寒さを凌いでいました。結婚し、子供ができ、二世帯住宅として再びこの家で過ごすようになった際、応接室をリビングルームとして使っていましたが、我が家でも最も寒い網代天井の板間の部屋であり、本当に毎年寒い冬を過ごしていました。エアコンはあまり効かず、薪ストーブなどを導入するには煙突など改築コストがかかるなど、なかなか有効な暖房手段が見つかりませんでした。最近、奥の気密性の高い部屋に生活スペースを移すようになってからは、エアコンの暖房で比較的快適に過ごせるようになりましたが、以前のリビングルームは、現在、教室やイベントスペースに利用し始めているので、冬の暖の取り方については、今後もう少し知恵をしぼらないといけません。

我々家族として、寒い家で過ごしてきた良い面と言えば、冬に風邪をひくことがほとんどない強い体になったことでしょうか。

 Katsuji

story27.みどりは量よりも質が大事

いきなりですが、下の写真は、我が家を空中から撮影したGoogleの航空写真です。こうして改めてみるとビックリするのですが、家屋以外、その周りは見事にみどりで覆われています。自然豊かで良いという意見もあるでしょうし、これだけみどりが多ければ、いろんな生き物が生息できたり、光合成により地球温暖化の原因となる二酸化炭素を取り込んで大量の酸素を供給するなど、地球環境保全にも貢献するという考え方もあるでしょう。

ただ、特に都市や住宅地の中では、管理されていない鬱蒼としたみどりは、良いことばかりでないことも事実です。1つは、台風などの後には木が倒れたり、枝や落ち葉を飛ばしたりなど近所の方にご迷惑をおかけしてしまうことです。もう1つは、木々に覆われていることで死角になる部分が多くなり、少し物騒であることも挙げられます。その他、夏にはやぶ蚊が異常に発生するなど、安全・安心という意味では必ずしも良い訳ではありません。家のすぐ周りは、木の高さを整えたり、落ち葉を処理したり、日当たりも考えながら、視覚的にもできるだけ快適に過ごせるよう管理をしているのですが、少し離れた場所についてはなかなか管理しきれません。どんどん木が成長し、竹の生育場所が家の方まで浸食してきて、日当たりも悪くなり、暗くジメジメしてきています。極めつけは、昨年の台風21号で、その影響で、story12にも書かせていただいた最も大きなユリノキが根こそぎ倒れてしまったり、竹林の多くが倒れて足の踏み場もないような状態になったりしています。

前職時代、環境保全の計画づくりに携わる場合が多かったのですが、その時も、単にみどりの量を増やせば良いという訳ではなく、みどりの質の方がより重要であるように流れが変わってきていました。我が家の方も、景観や自然環境に配慮しながらも、質の向上を図りつつ、きちんと管理できるように改善していく必要があると思います。我が家のような住宅地においては、放置された大きな自然より、適度に手が入った目の届く範囲の自然の方が、きっと人にも環境にも良いんだろうなと考えるようになっています。 写真グーグル

Katsuji

story26.引き継がれるべき日本の匠

少し前になりますが、知り合いの大学の先生と教え子の生徒さんが我が家にお越しになり、家屋や家具の採寸をしていただきました。その先生は、インテリアの方がご専門で、どちらかと言えば、机や椅子などの家具の方に関心をお持ちでしたが、当方からの希望もあって、家屋の方も1階について隈なく採寸していただきました。

我が家を設計した藤井厚二氏は家具のデザインもしていて、聴竹居と同じく、我が家にも藤井厚二デザインの家具がいくつか残っています。今回、先生の方で調査いただくことで、家具についても機能とデザインが絶妙にマッチしていることを再認識し、さらに味わい深く感じるようになりました。また、家屋については、今後も残し使っていくにあたって、我々も含め多くの方が間取りや規模感を認識できるように採寸いただき、採寸後に作成した図面は当方のホームページでも利用させていただいています。併せて、別の専門家の方には、家屋の裏手にある土蔵も見ていただきました。なまこ壁であったり、扉が二重であったりなどの特徴があるとともに、特に高床式になっていることが非常に珍しいといった見解もいただきました。

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このように、家屋だけでなく、家具や附属建築物など我が家のいろんな所でも、さまざまな知恵や工夫が施されています。古くから、このような匠の部分では、日本は世界的にも卓越していたと思います。ただ、昨今、日本製の製品も、効率化や経済性などが重視され、機能は規格化され、デザインも画一的になりがちになっているように感じます。独自性を持った機能や、遊び心のあるデザインなどとことんまで追求した日本らしい匠の世界が、これから新しい時代に入るからこそ、ますます重要になってくると思います。この家も含め、古くからの匠ある物を残し、今後に引き継いでいくことに、少しでも貢献できれば良いなと考えています。

Katsuji

story25.お正月の過ごし方、昔と今

新年あけましておめでとうございます。今日は平成最後のお正月。今年は元号も変わり、新しい時代に突入しようとしています。時代が変わっても、変えるべき所、変えざるべき所、きちんと見極めながら、気を引き締めて1日1日大切にしたいと思います。

お正月は1年のスタートとなる日。昔から、基本的には家でゆったりと過ごしながらも、区切りとなる特別な日という感覚を強く持っていたように思います。また、お正月の過ごし方も、昔は、今と少し違っていたように記憶しています。子供の頃のお正月は、起きて身支度を整えた後、家族全員で、まず太陽の方向に向かってお参りをし、その後、神棚の前でお参り、庭のお稲荷さんの前でお参りという儀式でスタートしました。その後、大鉢に入れたおせち料理を畳間に並べ、お膳の上のお椀に雑煮を盛り、熱いお茶で年始のお祝いを唱和して、食べ始めます。いつものダイニングテーブルでの食事とは違う場所での朝食は、少しピリッとした雰囲気になり、また、新しい1年が始まるという気持ちを子供ながらに感じていました。その後は、子供同士では、凧あげも含めた外での遊び、近所の大人によばれる時はトランプなど家での遊びに興じ、冬休みは、他の休みに比べても楽しみな長期休暇であったことを覚えています。その後、大学生になった頃は、友人たちと大晦日から夜通し外に出る場合が多く、家での風習も薄れつつありましたが、結婚して、新しい家族を持つようになってから、形を変えてではありますが、お稲荷さんに手を合わせ、みんなでおせち料理を食べ、近所の神社にお参りに行くといった習慣を復活させていきました。このようなルーチンを毎年の正月にすることで、新しい1年間のリズムができるように思います。

今年はイノシシ年。干支のサイクルの最後の年であります。来年2020年、干支のサイクルの新たな年に向けて、いったんの仕上げの年のように感じています。いろいろ準備していることを着実にこなしていきながら、また新たな時代へのステップアップを図っていきたいと思います。今年もどうぞよろしくお願いします。 しめ縄

Katsuji